以前も稽古日記に書いたように、今回の舞台、稽古場を藤原啓治さん
の事務所にお借りしています。四谷某所のビルの８階がワンフロア
全部稽古場になっているという、藤原さんご自慢の稽古場です。

そこの窓から、稽古の合間にちょっとのぞいてみると、近代的な
ビルの谷間に、時に取り残されたような風景が見えました。

右端に、銭湯の煙突が見えます。半分にチョンぎられて。
おそらく隣のビルが建ったときに、邪魔だと言われて切られたの
でしょう。無惨やな、という感じがしますが、実際に見にいった
ら、この銭湯、まだ営業してました。隣には、庭に松の木などが
植わった一軒家がありました。その一画だけ、時間が止まった
かのような昭和の光景。その周囲は、ビルの新築工事が行われて
いたり、平地になっていたりして、この銭湯が、最後の昭和スペース
のようでした。近代化された東京の街の代表的な場所のひとつ、
四谷にも、まだこんな光景が残っています。

失われ行くものという光景には強烈なノスタルジーパワーがある
ものですが、それを、『オトナ帝国の逆襲』の出演者である藤原
啓治さんの事務所で味わうとは･･････。

さて、そんな稽古場でみっちりと稽古をした唐沢俊一プロデュース
『祟りたいほど愛してる！」いよいよ４月１０日初日です！
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