ニュース

新刊情報、イベント情報、その他お知らせ。

イベント

2013年1月3日投稿

つぶやき日記12月15日〜18日

12月
15日(土)江ロ同人誌

江口愛美同人誌。

朝方、義太夫さんから音楽届く。こちらが注文しないものまで「必要と思うので」と作ってくださる。なんという厚意か、とありがたく思うが、まだ、それにふさわしいものに舞台がなっているかどうかは未知数で、不安がアタマの上にのしかかっている。

ルナの岡っちに電話して、オープニング映像用のプロジェクターを借り出そうとする。ところが、舞台監督の早さんがすでに借り出す約束をしているという。あわてて、と学会の高橋のび太くんに連絡とり、彼のプロジェクターを借りることにする。掛け替えのプロジェクターがあって助かった。

本日、荻窪での最終稽古。いろいろと各シーンにダメ出し、その後一旦稽古場抜けて、必要な小道具とかの最終買い出し。これは人にまかせられない。昼を食う時間も惜しんで、新宿中心にいくつか店を回る。最後に帽子屋に入り、山高帽を買う。松ちゃんに会うXLサイズ、あってホッと。稽古場にとって返し、着せてみるとピッタリ。

島さんも来て、通しでやってみる。そうしたら・・・・・・見えた! これまで魚の骨のように喉にひっかかっていた場面も、繰り返し直しを重ねた結果、スッと通るようになった。これで少なくもヒトサマに見せて恥ずかしくないものに仕上がった役者ひとり々々、演出補の松ちゃんの手をとりたくなる。これまでの不安や鬱々が一気に晴れる。これがあるから芝居は中毒になる。

解放された気分でまた稽古後の飲み。ここの蒙古風サラダ(シァンツァイを用いたもの)がなかなか旨い。

食べたもの。朝:卵のちょっと火を通したもの。牡蛎のチャウダー。果物。昼:時間なくて抜き。かなりツラかった。夜:胡同101で酢豚、チャーハン、蒙古風サラダ等々。ホッピーセット。

16日(日)エロカワ乱歩
『黒蜥蜴』女子出現!

選挙当日。中野で投票あわただしく済まし、稽古場へ。今日に選挙が定められたため、公共の会議室や区民会館が、ほぼ全て開票などの臨時会場にと押えられ、仕方なく使う稽古場の中で最も遠くわかりずらい、清沓中通会議室の、しかも二階の極めて狭い会議室を取った(そこしか取れなかった)。しかもここの鍵は井草の区民センターでしか受け取れない。井草まで行って手続きする。している最中に親子連れが来て、「投票所どこですか?」と訊いて、受付に
「あ、ここは期日前投票はしてたけど、当日は違うんですよ」
と言われていた。なんでそうややこしいことするのか。

清沓、行ってみると森閑。いつも使っている広い室もガラ空き。どうも、臨時で押えたので、臨時の使用のない時は使われないようである。なアんだ、である。まったく、自民に早く政権政党に戻ってもらいたいからガマンしているが、そうでなければこの時期に選挙などハタ迷惑な、と憤るところ。

陽射しは暖かくぽかぽか、そこで稽古。すでに準備するものほぼ揃い、つける稽古全てつけ、あとは反復しながら演技を高めていくだけ、なので稽古場の狭いこともさまで気にならないが、ひとつ、いちばん大きなポイントの特殊小道具の製作がまだ固まらないのが不安のタネ。

島さん来て、昼ごはんをみんな引き連れて、近くの中華屋でおごってくれる。中国人夫婦二人でやっている店で、注文した品が出てくるのが遅いのが難点だったが、結構おいしかった。それにしても、清沓というところはこういう店が少ない。幼稚園あり、高級住宅ありだが、住民は外食とかしないのかね、とか話し合う

泣いても笑っても稽古、あと明日を残すのみ。荻窪まで歩いて帰り(!)そこでホルモン焼き屋に入る。時間は10時、大勢は判明。選挙結果、言うまでもなく自民大勝。みんな、芝居が大体出来上がったということでちょっとハイ気味だが、私は当日パンフの原稿を必死で携帯で書いてマドに送る。大橋くんに
「唐沢さん、現代っ子みたいですね」
と言われた。みんなが終電で帰ったあと、居残ってビール追加して残肴つつきながら閉店まで見てしまった。



本日食べたもの。朝:牛すじ肉(到来もの)の煮込みと茄子焼、リンゴ。昼:清沓の中華屋で卵チャーハンとギョウザ。島さんのおごり。夜:荻窪ホルモンで焼きトン、焼き鶏、もつポン、ぺちゃ焼き。ぺちゃ焼きは(たこ焼きの型で焼いてないので)平べったいたこ焼き。黒ホッピー。

17日(月)バンがないのならレガシーを買えばいいのに
車マニアアントアネット


朝4時起床、ネットにつなぐとグレート義太夫さんから、どんどんオリジナル曲送られてきている。なんと贅沢なこと。

再度寝て、朝8時起床。入浴、雑用すませ朝食。母と選挙の話。明日小屋入りにつき朝食はいいというが、サラダに入っていたローストビーフをサンドウィッチにしてくれるとのこと。ホッシー(照明星くん)に入り時間確認の電話、その他雑用メール。

衣装買い出ししていた藤田昌代ちゃんから確認メール。全てのことに即決で判断をくださねばならない。トリュフォーの『アメリカの夜』みたいだ。荷物あまりに多くなったのでタクシー使い西荻の稽古場まで。舞台監督さんの車の駐車場押さえようとするがすんでのところで満席。近くの有料駐車場使ってもらうよう連絡。

二人ほど体調崩している女優さんあり。いずれも腹痛。ノロが心配だが、病院の診断ではそうではないようだ。稽古疲れだろう。病気はどうにもならないとはいえ、初めて作・演出をやった『オールド・フランケンシュタイン』の時、キャストの半数が次々風邪で倒れた惨事を思い出し、やや肝が冷える。照明ヨッシー、森ちゃん、ホッシー、舞台監督比嘉さん、音楽グレート義太夫さんも稽古場来。

稽古最終日にまだあやふやな部分、演出補の松ちゃんどんどん切っていく。役者さんからは反論も出るが、私も切る判断。こと最終日に至り、本番に不安は残したくない

スチールカメラマンの長谷川さん、実際の撮影前にストーリーを把握したいと稽古場に来て、いろいろ撮ってくれる。掲載した写真はその1枚。一見、夕陽をバックのシルエットに見え、いいですね、今にも『水曜ロードショー』のテーマが流れそうだ、と好評だったが、実はこれは写真のマジックで、夕陽に見えるのは稽古場の床である(笑)。

ヨッシーの赤ちゃん、ハイハイしながら稽古場の床を歩き回る。それを可愛がってあやす木部ちゃんも森ちゃんも平成生まれ。うーん、昭和は遠くなりにけり、だなあ。

アクション、ダンス、とにかくみんな熱入り、反復々々。昼御飯時間抜きで頑張る! 気がついたらメシ時間を取っていなかった。食いしん坊の松ちゃんがメシを忘れていたのだからよくよく集中していたんだろう。

比嘉さんが本番で使うベッド持ち込んでくれる。本番と同じ道具使って稽古やれるというのは、初めての経験。これ使い、最後の通し。代役二人ほどあったが、まず滞りなく。私を拾ってTBSに向う予定のオノ、途中から来て見て
「センセーの舞台の中で一番肩の力が抜けている」
と。TBS行き時間ギリギリだったがなんとか最後まで見れた。うむ、完成しているいる。

17日第二ラウンド。松ちゃんに稽古打ち上げの費用渡し、私はオノとタクシーで赤坂TBS。西荻センターの前の通りはあまりタクシー走っていないのだが、すぐつかまってラッキーだった。40分ほどで到着、諸先生に挨拶の間もなく『時間ですよ』新年特番収録開始。メイクしながら打ち合わせというあわただしさ。

出演者中に柴田理恵さんの姿あり。回しはじめるが、そんなドタバタで今日は自分のしゃべりに自信なし。青山先生もいつも以上に流れを壊す。収録前半終ったところで、やや自信喪失していたら、局のエラいさんが来て、プロデューサー、ディレクター陣、ちょっと緊張した表情で後に勢揃いしており、「実は・・・・・・」と言われる。何かミスしたかとドキリとしたが、耳打ちされて(以下、放送終った時点で改めて。あちらのアクシデントによる、かなりスリリングな状況を何とか救った形になった)。

時間見たらてっぺん回って1時。柴田さんに、
「明日小屋入りです」
と告げたら、
「大丈夫〜?」
と舞台人らしく心配してくれた。

明日の小屋入りを思えば、すぐ帰って休むべきだったが、さすがにテンション異常に高くなっており、タクシー券二枚出してもらって、オノと中野の居酒屋に飛び込み、ホッピー飲んで頭冷やす。青山先生は日をまたいだことにいたくお怒りで、スタッフを叱っていらした。私が先生の立場でも怒っていたかも。アクシデントのおかげで不愉快にならずに(なるヒマなく)済んだ。

ともかく、あっちでもこっちでもツナワタリみたいな状況をクリアしつつ前へと進んでいる。マリオブラザーズにでもなったような気分である。それはともかく、今回のアクシデントを何とかできたのは、私がまがりなりにも演劇をやっていたせいだろう。道楽のなんのと言われていた役者経験だったが、それがこういうところで役にたつ。何でも経験しておいて損はない! と実感。

本日食べたもの。朝:揚げ物、味噌汁、果物。昼:抜き。夜:スタジオの弁当。深夜:居酒屋でなめろう、コロッケなど。黒ホッピー。

18日(火)慰安婦レミング
『007/慰めの報酬』(あなたは兵隊を慰めていくら報酬をもらったんですか)

就寝したのが3時半頃だったが、6時にキッチリ目が覚め、テキパキと必要なものを準備し、万全(と思う)体勢で下落合に向う。アドレナリン出ているなあ。アドレナリンのせいか、最後の最後までどうすべえかと悩んでいた特殊小道具のアイデアが突如アタマに浮ぶ。人間、そういう風に出来ているらしい(このアイデアはさらにナナメ上の状況下で思いがけない形でクリアされた。後の記述参照)。

下落合入り。まだ玄関前でヨッシーはじめとする照明の面々がたむろして打ち合わせしているのみ。楽屋の神棚に手を合わせ、無事千秋楽まで事故なくいきつけることを祈る。やがて役者陣、どんどん小屋入り。比嘉さんとスタッフも入り、大道具建て込み開始。仕込みスタッフ用のケータリング、昨日オノに調べさせておいた仕出屋に電話したら、当日はダメと言われる。仕方ない、近くのローソンで買い出し。

プロジェクターを高橋さんが届けにきてくれる。感謝感激。オープニング映像がまだ来ていないのだが、製作の山口さんから「今日の6時ころ、Nくんに届けさせます」と電話あり、これもクリア。

シュートし、音楽&音響チェックし(音楽関係は義太夫さんがアテてくださった!)、足りない部分は足りない部分として、さていよいよ場当たり稽古・・・・・・なのだが、映像が届かない。電話で確認したら、Nさんの、何だかとまどったような声が
「実は、預かった映像DVDを落としまして」
と。一瞬、なんのことだ? と理解に時間がかかり、理解したとたん、血の気が引く。製作の山口さんはどのDVDをNさんに渡して、本業のために広島に飛んでいってしまっている。Nさんに状況を問いただしても
「いま、来た道をたどり直して落ちていないか確認していまして……
と繰り返すだけ。ここまで来ると、怒るとかを通り越して笑うしかない。

Nさんに、明日、小屋入り前の9時に新宿で会いましょうと言う。実はこのアクシデントとは関係なく、例の特殊小道具のことでNさんには相談しようと思っていたのだ。

山口さんとやっと連絡とれ、とりあえずこちらのパソコンからホッシーさんのパソコンに送ってみますとのこと。保険で、Oさんに電話して、応急のオープニングを作成してもらうことにする。私もアクシデントには免疫が出来ている人間で、今回も、まずギリギリにはなるがナントカナルダロウという予想が立つのでまあ、この時点で腹を据えた。それにしても、起こる可能性のあるアクシデントは全て起こる、という法則は事実ですなあ。

10時まで場当たり稽古、ここの劇場は10時撤収が規則なのでここまで。まあ、アクシデントあった割には予定通り進み、役者たちも格別の不都合なし。

高田馬場に出て、お疲れの飲み。明日のこともあるのであまり飲まず。ここまでドタバタすると疲れもそう感じない。

食べたもの。早朝:白くまアイス。朝:抜き。昼:母のローストビーフサンドウィッチ。夜:ハンバーグ弁当。夜(2):高田馬場で湯葉巻、蒸し豚など。夜の作業あるのでビールのみ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa