ニュース

新刊情報、イベント情報、その他お知らせ。

イベント

2012年10月20日投稿

つぶやき日記10月16日〜18日

16日(火)子供はタツノコ
「表で実写版ガッチャマンでも見ておいで!(スマホで)」

朝、いろいろとメールボックス整理。某集団に洗脳された某人物が洗脳前によこしたメールが出てきて、読み返して苦笑。人間の言うことは180度変わる。それにしても変わりすぎ。

13日、俳優・山田吾一氏死去。79歳心不全。『事件記者』はさすがに古過ぎて記憶にない(うちでは見てなかったか)。『国盗り物語』の蜂須賀小六で、火野正平の木下藤吉郎と楽しそうに芝居していたのが印象深い。 中学校のときの体育教師が、幼なじみだということを自慢していたが、北海道の、それもかなり端の方出身で、そういう地方を紹介する番組にやたら出ていた印象がある。山田吾一です! と雪をかきわけ歩きながら自己紹介しているシーンだけでいくつ見たか。

土の匂いが紛々するところが持ち味の人だったのだが、なぜか『刑事コロンボ』で、メカマニアの知性派オスカー・ウェルナーの声をアテていた。コロンボシリーズの吹き替えキャストは、イメージ的に見事という人を見つけてくることが多いが、これはミスキャストではないかと思ったものである。

ウィキペディアには古今亭志ん朝と顔がそっくりで、親友だったとある。これを落語に仕立てた『山田吾一』というネタがあって、生前最後の高座もこれだった。収録した音源が入ったCD全集が42000円もしなけりゃ追悼で聞いたのだが。

昨日、中目黒の帰り、地下鉄の乗り継ぎの霞が関駅でリンゴの自販機というのを見かけた。そう言えば以前、話題になっていた。190円で四切れ、リンゴ半個分。物は試しと思い買って食べてみた(皮つき、皮なしとあるが皮つき)。噛った食感がちょっとフシャッと柔らかいのが残念、パリッとした感じが欲しかったが、酸味のきいた、おいしいリンゴだった。

昼は豚タンを茹でたスープ(冷凍しておいた)を使ってラーメン。麺はコンビニの100円冷凍麺(レンジで4分温めるだけ)を使う。これが手に入るようになってから、スープ用のナベひとつでうまいラーメンが出来る。ザルもいらないし、ぬるぬるの麺茹で用ナベを洗う必要もなし。便利になったもんだよ。

文芸社『新トンデモ本の世界』、最終校正を昨日出す予定がいろいろドタバタで今日になる。キャプション付け、後から入ったネタの書き足し、原本との付け合わせなど、一時間ほどの仕事で終る。編集部にメール。なお、11月にこの本の刊行記念イベントもやる予定。詳細は後ほど。

http://togetter.com/li/387674『【衝撃の事実】眉毛は絶対抜いてはいけない』・・・・・・まさか(笑)。経験則ってのはたいてい統計もとらず科学的裏付けもない単なる思い込みによる言い切りでしかない場合が多いが、その場では思わず「なるほど〜!」と膝を打つ指摘に聞こえる場合が多い。まあ、そういう疑似法則というのはわれわれ雑文業のメシのタネでもあるわけだが(丸谷才一センセイなどもエッセイによく使ってた)。

夜、大阪・道頓堀の古い記録フィルムを見ていると、輝くネオン街の中でとりわけ大きく、『津の清』の粟おこしである。われわれ北海道人に“わかさいも”がソウルスイーツであるように、大阪人にとって粟おこしは懐かしい風味らしい。調べてみたら、名称こそ粟おこしであるが原料は米だそうな。そう言えばわかさいもも芋という商品名であるが、原料は豆である。

本日食べたもの。早朝:エビカツサンド、缶コーヒー。朝:シャケ焼き、自家製牡蛎佃煮、果物。昼:豚タンスープラーメン。夜:大根とはまぐりの煮物、油揚炒め、マッシュルームサラダ、ラム肉ギョウザ。イングランドエール、黒ホッピー。


17日(水)一刷仕掛人

「悪人の出した本を重刷させたくないのですよ、梅安さん」

朝4時半ころ起きだして、メール読んだり、資料揃えたりする習慣がついている。夏、暑くて昼間仕事にならないので涼しい早朝にやることにした(と、いうより早くに酒飲んで酔っぱらって寝てしまうので、必然的に早起きになる)。ついでに、と言うのもなんだが、早朝に軽く何か食べて缶コーヒー飲むのも習慣になった。今日はまい泉のエビカツサンドと。

8時半ころ二度寝して、10時、改めて朝食を母の室で。済ませて入浴、仕事ちょっと。1時半、家を出て霞が関。ちょっとお堅い法律関係のところで形式的事務手続き。こういう事務手続きは面倒くさくて、イヤでイヤで・・・・・・と思っていたが、極めてあっけなく終る。確かに形式的である。そのあと、そこの地下にある喫茶室で打ち合わせ。「あそこはまずいですよ」と聞いていたが、飲んだグレープフルーツジュースは濃厚で大変うまかった。

地下鉄で新宿まで。昼は紀伊國屋書店地下の珈穂音でカツカレー。すでにルーがかかっているが、ちゃんと“かけ足し”用のルーがついてくるのが感心。その後小田急地下で買い物。ちょっとした心の内祝いでチキンとかいろいろ買い込む。

熊本3歳女児殺害事件裁判員裁判で山口芳寛被告、殺意を否定とのニュース。去年3月のニュースで、同様な事件も多く記憶の彼方にすでに押しやられているニュースだったが、被害者の女の子の、心(ここ)という名前で記憶が甦る。この犯人のことを許せないだとか裁判なしで死刑でいいとか、トイレの水に顔を突っ込んで殺す刑にしろとかいう声がネットに多いが、この当時は被害者の名前がDQNなので殺されたのも親が悪いだとか、顔がブサイクすぎワロタとか、犯人以上の鬼畜かと呆れるような発言がネット上には踊っていたものだ。

・・・・・・ところで、こういう犯人には極刑妥当と思うが、それと、ロリコン漫画等の規制の問題とかは全く別個のもの。切り離して考えないといけない。同様に、沖縄の米兵による暴行事件とオスプレイ配備問題も切り離して考えないといけない。“大衆の声”の最大の弱点は、こういうことを何でも一緒くたにしてしまうことである。

リベラル思想がなぜ受け入れられるかというと、潔癖症的な“主義主張”もしくは“原理原則”への忠実性からくる明瞭さがあるからである。そして、なぜそれほど受け入れられても定着しないかというのも、同じ理由である。

某MLのドタバタ、まだ続いている。怒りに身をまかせるとダークサイドに落ち込むというヨーダの教えをSF者なら知らぬわけもなかろうに・・・・・・。

雨、蕭々。体がまるで動かない。本当は夜、東京中低域のライブがあったのだが、この状態では音楽を楽しむというわけにもいかず、見送り。家で大人しくしている。おかげで『タカトシの時間ですよ』をリアルタイムで見られる。

・・・・・・で、2時間見終ったけど、うーん、今回の知識人コンピュータコーナーはイマイチ。いや、他の先生方、特に漢字の山口先生はいいキャラでよかった(口を二つ並べてキスと読む、という解答に吹きだすところ、最高)が、私がいまいちパッとしなかった。“ちなみに”の役割を意識しすぎて、前回のギャグの話のような、私自身が中心になる場面が少なかった。間にはさまるものまねの歴史の方が面白かったんじゃないか。ちょっと残念。

本日食べたもの。早朝:エビカツサンド、缶コーヒー。朝:牡蛎釜飯、果物。昼:珈穂音のカツカレー。夜:日本ばし大増料亭おでん、マッシュルームサラダ、ミニトマト、鯛刺身山椒醤油。


18日(木)ポアロは月に行ってない!

「当然のことですよ、ヘイスティングス」(人気ダジャレ復刻シリーズ)

17日、若松孝二監督死去。まさかタクシーにはねられてその怪我がもとで死ぬとは、若松孝二らしくない。もっと壮絶に死ぬのではないかと本人も思っていたはず。 学生のころ、名画座のオールナイトをあちこちめぐり歩いてこの人の映画を観ていたものだが、最大の功績は大和屋竺を発掘、育てたことではないかと思う。

同じ76歳で今年1月、テオ・アンゲロプロス監督が同じく交通事故(こっちはバイクにはねられた)で死んでいる。奇しくも同じ反体制主義者であった。そういうめぐりあわせか。

メールやりとり、向こうの返事待ちながら、しばらくパソコンの前に縛りつけられる。この元メールを今朝、書きながらサン世紀梨(二十世紀を無袋で成育させたもの)の最後の一個をオメザに食ったが、旨くて悶絶しそうだった。その後で缶コーヒー(『神戸居留地』の微糖珈琲)飲んだがこれもしみじみ旨い。シアワセである。

最近、不思議なくらい何食っても旨い。まあ、無意識に旨いものを選っているんだろうが、まずいと言われて好奇心で入ってみた某お堅い役所の喫茶室のグレープフルーツジュースもしみじみ旨かった。

昨日の母の作った釜飯も旨く、晩に食った日本ばし大増の料亭おでん、これもシーズンはじめに食べるたびに口に出して「旨いなあ」とわざわざつぶやく価値はあり。あと、最近マイブームの、鯛(養殖で充分)刺身を山椒(粒花椒を擂鉢で擂って作る)醤油でいただくのも、絶品。

毎晩生野菜代わりに食ってるミニトマト、これもアイコだのプレミアムフルティカだのいろいろ試したが、酸味が好きな(でも甘味ももちろんないとダメ)私としては、1パック298円のサントクの健農野菜ブランドのミニトマト、かなり小粒なのだがこれが嗜好にドンピシャで気に入っている。

水はウィルキンソンの炭酸水をカートで買って冷蔵庫で常に冷している。寝起きで喉が渇いているときにゴクゴクと一気に飲み干すともう、たまらん。旨い水は人生の基本。

お茶もペットボトルのものをがぶがぶ飲む。伊右衛門の濃い味をやはり箱買いして常備しているが、夏の盛りにこれを切らし、仕方なく抹茶をウィルキンソン炭酸に溶いて昼食のときにやったら、新鮮で実においしかった。めんどくさいのでそうちょくちょくはやらないけど。

ルナの打ち上げでよく使う下北沢の『ぴあぴあ』という居酒屋、安いのが取り柄の店なんだが、生発泡酒のジョッキがある。発泡酒とバカにしたものでなくて、 喉が渇いているときにはこのキンキンに冷えた発泡酒が実に旨い。のど越しの爽快さでビールに勝る。観劇後のビールが旨いのは劇場というのが基本、乾燥している場だからだろう。パンチカーペット、ザツグロ(黒布)、吸音壁、みんな水分を空気中から奪ってしまう素材である。

こないだデパートでパック入りのタモギタケというのを買ってみたが、味しめじを黄色くしたみたいなもので、香りも何もしなかった。同じ会社の「柿えのき」 というのも無味乾燥。キノコ好きの私にとって幸いなのは散歩コースに産地直送センターがあること。ここのタモギタケ、それと野生エノキ(ユキワリタケ)を食べると、日本人よこれがキノコだ、という香りと食感が味わえる。

キノコは熱を加えると旨みが増すが、マッシュルームは生食も旨い。身のしまった固いやつを薄切りにして、イタリアンドレッシングをさっとかけてもそもそと食う。食感は発泡スチロールみたいだが、キノコのアミノ酸の旨みがしみじみ味わえる。

青物が高騰していた時でも一把98円で安定していたニラ、これのおひたしが大好物。さっと湯にくぐらせたものを水にさらして絞って、カツブシと醤油で。甘味が強くて、おひたしとしてはゲテなんだろうが、旨いと思うものはやはり旨い!

母が作ってくれるセロリのキンピラ。セロリがご飯のおかずになるというのも不思議だが、これがもう、米泥棒というくらい箸が進む。近くマイミクさんが新米を送ってくれるそうだが、これの炊き立てをこのセロキンでやったら、と思うと楽しみで夜も寝られない(マジ)。

・・・・・・などとメール待ちの合間に食い物ばなしをつぶやいていたら腹が減ってしまった(笑)。2時、家を出て新宿京王プラザ。日テレ某番組打ち合わせ。新コーナーで、怖い話をやってほしいというので、『本当は怖いアダムスキー』なんてのはどうです、と口走ったら興味しめして、UFOの怪談ばなしを、ということになる。

その打ち合わせ最中に、TBSから電話。失敗だったと昨日書いた『時間ですよ』、××パーセントの数字とったそうで、携帯の向こうでSくん、ちょっと興奮していた。視聴率がよかった、と電話がかかってきたのは『トリビアの泉』以来である。たぶん、これを受けて年内にもう一本くらい特番をやりそうであるが、スケジュール合うか?

終って、遅い昼飯、何にしようか考えるのも面倒くさく、またまた珈穂音でカツカレー。飽きない味である、ということもある。そのあと、地下街をうろうろして、マイミク・オジーさんの誕生プレゼントを買う。

一旦帰宅していろいろ諸事雑用。打ち合わせした番組で使う見せネタを持っている人物にメール、受け渡しなどについてやりとり。
5時半にもう一度外出。雨がかなり強く降っている。神保町花月にて、オジーさん率いる『目劇者』の会、同会員でもある山下哲也さん演出による『マイ・ソウル・パートナー』観劇。20人ほどの団体となる。

今回、主演はフォービーズ(吉本興業所属の演劇グループ)の伊藤真奈美だが、他の出演者は、実質主演のシューレスジョーはじめ、全員男性。しかし、役柄としては、二役も入れて半分近くが女性。・・・・・・と、いうことは男性陣が多く女装して女性を演じることになる。シソンヌのじろうは元から女装を持ちネタにしていたそうだし、シューレスジョーはお母さん役なので、古くは古川ロッパや柳家金語楼、博多淡海など、喜劇の伝統であるおばあさんを男優が務めるという路線のひとつとして観ることが出来る、とはいえ、こう女装率の高い芝居は珍しい。・・・・・・実はこれで目からウロコという体験をしたのだが、それは後で観劇日記に。

そして、もうひとりの女装メンバーであるランパンプスの小林良行、彼の“男の娘”っぷりが凄かった。他のメンバーは女装であるとすぐわかるが、彼だけはしばらくわからず、声を聞いて、ノドボトケをチェックし、やっと男とわかる、という感じ。ラストの挨拶でも女装だったので、目劇者の中にも、最後まで女性だと思っていたメンバーが大勢いた。
http://rp-yocchan.laff.jp/about.html

ウィキのプロフィールには男の娘とは書いてないが、「中学生になり母親と制服を買いに行った時、店員がセーラー服を出してきた。母親は爆笑していた」とある。・・・・・・実は今、男の娘を主人公にした芝居のアイデアがあり、来年あたり公演しようと思っているのだが、それに起用したい、と半ば本気で思ってしまった。もっとも、その芝居は30歳の男の娘が主人公なので、彼では(22歳)、ちょっと若すぎるか。

観劇後、近くの居酒屋で目劇者のリーダー、遅塚さんを囲んで誕生パーティ。プレゼントを渡す。久しぶりの佐藤祐一さんや、『アイニク』出演者の若林幸樹さん、それから「漫画の中でとぐろ巻いたウンコの描写はいつから定着したかを調べている」というライター兼役者の中野さんなどと、いろいろ話す。若林さんはやはりランパンプス小林を女の子と思っていた。

つまみは昭和の香りただようハムカツや赤いウインナーなどが中心だが、サンマ刺しなどは極めて本格的なもの、という店だった。主演の伊藤真奈美さんとも少し話す。11時半ころお開き、まだ遅塚さんたちは2軒目行くようだったが、家飲みより酒量は少なかったはずなのに、気圧のせいか、妙に酔ったのでおいとま。帰宅してバッタリ。いろいろ携帯にメールも来ていたが明日々々。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa