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2012年10月4日投稿

つぶやき日記10月1日〜3日

2012年
10月
1日(月)黙殺博物館

行っても誰も見向きもしない。

明け方まで某社ゲラ赤入れ。もともと書籍用原稿でない文章を書籍用に手直しするので、かなり手間がかかる。途中で腹が減って、コンビニでざるそば買ってきて食べる。何とか朝までには完成させたが、さてこれをどうすべきか。急ぐならバイク便だし、出来れば相談も含めてどこかで編集S氏と打ち合わせたいのだが。

朝食食べて風呂入って寝る。夢に何度もハーバート・ロムが出てきた。そんなに好きだったのか、ロム。

3時、新宿『らんぶる』。T社O氏打ち合わせ。二冊(一冊はプロデュース本)分の打ち合わせを一度にやる。私の著書の方は、通ったらちょっとスケジュール的に地獄を見るかもしれないが、今、出すのがベストであることはあきらか。悩ましい。

帰り、荷物が届く時間なのでタクシー使う。車中でゲラ戻しの担当編集さんと電話。こちらの文字数合わせの懸念に関しては向こうは気にしてない様子。もう少し手を入れたいと言ったら、今週中までなら大丈夫、ということ。

帰宅、無事荷物受け取り。メールでWAHAHAの清水さんから。12月公演(彼女出演)のフライヤー、何枚要りますと訊いたら取り合えず3000枚。やはりWAHAHAはわれわれ小劇場の徒とは違うなあ。

このところ、作業しながら無意識に口をついて出る歌が『バナナ・ボート』。あれ、日本語だと(まあ、歌っていたのが女性だからか)女性がバナナの荷揚げをして、家で待ってる恋人のマドロスさんに“ラムでも飲んで待っていてね”と頼む内容になっているが、女性のバナナ荷揚げ人夫なんていたのかね。

あと、元歌詞では“Hide the deadly black tarantula”と、いきなりタランチュラなんて物騒なものが出てくる。ネットで見る訳詩では“黒い毒グモは隠せ”という感じの訳(hideを命令形に訳している)が多いが、これはこの歌の舞台トリニダード・トバゴのクレオール・イングリッシュ文法で“熟れたきれいなバナナには怖い毒グモが隠れているよ”と訳すべきで、要は“きれいなバラにはトゲがある”的な意味なんじゃないか。実際、バナナの房にはよく毒グモだの毒蛇だのが隠れており、そのために荷揚げの港では青酸ガスで薫蒸することが必要である(もちろん、寄生虫が主な対象だが)。小学校のとき、担任の先生が“木になっているバナナは青くて固くて食べられない。毒ガスで蒸して、初めて黄色く熟成して食べられるバナナになる”と言って、長いこと信じていたものである。


このところJRの車内映像でセリーヌ・ディオンがCMをしていたが、親会社のエディオンの社名統一方針により、9月15日付けで石丸電気の名称が消滅したとか。・・・・・・四半世紀前、映画『未知との遭遇』が公開されたとき、雑誌でSF作家たちが“あれは照明のヤマギワ電気だ”“いや、石丸電気だよ。「でっかいわー」だ”などと発言していて、地方在住の身としてその「でっかいわー」というのが何かわからず、歯がゆい思いをしていたのだが、受験で宿泊したオリンピック青少年センターのロビーにあったテレビで、あのCMソングが流れていて、一気に疑問が氷解した。私の中で、東京という都市の最初のイメージが、あの石丸電気のCMソングだったのである。

9時晩ご飯。昼の打ち合わせの帰るさ、何故だか急にブテチゲが食べたくなった。その欲求が夜まで持続していたので、モヤシとキムチを買い、残りの素材は家にあるものをとにかくぶちこんで作る。すなわち、白菜、スパム、チクワ、アサリ剥き身、青ネギ、柿エノキ、ステーキ用ソーセージなどなど。ぶちこみ過ぎて量が多くなり、最後の麺は今日はパス。スパムなんてものが、鍋の具にするとこんなに旨く感じるとは

食べたもの。明け方:蕎麦。朝:ピーマンと豚肉炒め、ナス焼き。果物。昼:抜き。夜:ブテチゲ、ミニトマト、マスカルポーネチーズ。発泡酒、黒ホッピー。

2日(火)くのいち神保町
人気ダジャレ復刻シリーズ。

4時に目覚め、だらだらと仕事。
http://blog.livedoor.jp/military38/archives/5950341.html『原子力空母2隻、中国へ圧力攻撃』スレッドのオチに笑った。所詮、平和は武力でしか守れない。この情けなさがいかにも現実という感じでよろしい。

山口謠司さん、布施哲治さんなどからメール。いろいろお褒めいただいて赤面。10時、朝食。外の景色、やや寒々し。

マイミクMさんが先日から誰かとトラブっているな、と思っていたら、案の定・・・・・・な人物だった。反原発、反捕鯨、おまけにベンジャミン・フルフォード信者で911陰謀論にハマっていた。最近の尖閣や竹島問題ではどう発言していたのか。私のマイミクはだいぶ前に切っているが、ときどき、トンデモとのフリンジ的なその意見が読みたくなることがある。

2時、家を出て京王プラザ『樹林』。12月公演の出演者さん面接。先日面接した人からの紹介。声優さん兼脚本家だそうである。携帯忘れて出てきてしまったので、相手が迷っていたらどうしようと心配だったのだが、無事到着。基本的に参加OKをとる。美人さんなので、主人公の彼女役はどうだろうと話す。シノプシスを口頭で説明するが、打ち合わせ終わっての帰るさ、地下通路を歩いているうちに、全く違うコンセプトでこの話まとめたらどうか? と思いついて、駅につくまでに大体の構成がまとまってしまった。

昼飯、樹林でカツカレーと決めていたが、メニューにチキンカレーしかないのであきらめ、新宿でカツカレーなら王ろじのとん丼だよな、とそっちに決めて西口から東口まで行ったがちょうど休み時間に入ったところ。仕方なく、紀伊國屋地下の珈穂音のカツカレーで間に合わす。とはいえ、ここもカツカレーは古くからの名物である。おかったるい味ではあるが、そこが老舗ぽくてよろし。

帰宅してベッドに寝転がって読書。鼻歌で歌っているのはシャーリー・バッシーの『Diamonds are forever』。ただしこっちはバナナ・ボートのように歌詞を知らないので、ただ“ダイヤモンズ アー フォエバー、フォエバー、フォエバー”とエンエン繰り返すだけ。雑用、いろいろ。9時、夕食。

マイミクNさんやPさんの御好意でNHK−BSのコズミックフロント『UFO現象の謎を追え 最新科学が迫る驚異の正体』がやっと見られた(うちはBSに入ってないのだ)。ロズウェル事件を伝える当時のラジオ放送とか、ハイネック博士の息子が特撮マンになっているとか、興味深い情報がいろいろ得られたが、マイミクさん推薦の一番のインパクトがUFO現象をプラズマで解明しようとしている(大槻教授との共著もあり)という大古殿秀穂教授(東京都立産業技術高等専門学校)。宇宙人を彷彿させる外見(ネットに写真がないのが残念だ)もさることながら、“大古殿”って名字の読み方が“おおふるとん”だよ、オーフルトン・ヒデホ。アダムスキーが会った宇宙人と言っても通りそうな響きである。

食べたもの。朝:ピーマンと肉の炒め物。塩辛(お茶漬け用)、果物。昼:紀伊國屋地下『珈穂音』でカツカレー。夜:ブテチゲ(昨日の残りに具と麺を足して)。ミニトマト。スモークトサーモン。ビールと黒ホッピー。ビールは『グランドキリン』というのを試したがイマイチ。

3日(水)サン・ジョルディ円楽
読書家として有名(時期外れなダジャレだがそもそも何月何日だったか覚えてない)

朝のネットニュースで流通ジャーナリスト金子哲雄さん死去の報『タカトシの時間ですよ!』の第一回ゲストの一人。そこでもカンニング竹山が「なんでそんなに痩せたんですか?」と突っ込んでいた。「無呼吸症で命があぶなかったから」と説明していたが、すでに相当苦しかったのではあるまいか。収録ではあまり精彩が感じられなかった。控室では陽気にふるまっていたが。

肺カルチノイドでの激痩せをダイエットと言い張っていたのは仕事がとれなくなる不安からだろう。41歳、残していく家族のために一日でも長く稼ぎたかったに違いない。事実、出過ぎではないかというくらいテレビ、ラジオ等のマスコミに出まくっていた。収録後もらったメールには、「一生無休なれど忙中閑あり」とあった。あまりに短い生涯ではあったが、やっと休みがとれる。どうか、あちらでは ごゆっくり。

森田豊先生が朝ズバで肺カルチノイドの解説をしていた。カルチはラテン語でガン、ノイド(〜oid)は“〜様(よう)の”という意味なので“ガン様の病変”という意味。ちなみに、とスーパーコンピューター的に補足すると、カルチノイドと似た名前の物質に、ニンジンなどの野菜の色素であるカロチノイドというものがあり、ややこしいことにこっちは抗ガン効果がある。実際、金子さんも毎日、かなり大量にニンジンジュースを摂取していたらしい。

その森田先生から電話、金子さんの話しばし。そのとき出演者で撮った集合写真で、金子さんと唐沢さんが並んでいる写真があるが、あれをTBSに貸していいか、という問い合わせ。あの番組が最後のTBSでの出演らしい。もちろんOKですと答えておく。

しかし、41の働き盛り、売れっ子になってまだ4年くらいでいきなり余命いくばくもない、と診断されるのはさぞ不条理なことだろう。不条理と言えば知り合いのYさんが、店長をしていた飲食店で、ある日経営者からいきなり
「お前は店の金を数十万円横領している。俺は知っている」
「お前のせいで店の売り上げが下がって俺は数百万円の損をした」
「他にも俺はお前がした悪事をいろいろ知っている」

とまくしたてられ、その場でクビを言い渡されて私物ごと店舗から放り出されたそうである(実際にはYさんが店長になって、9月はその店の創業以来の好成績をあげた)。これまた、カフカが作品の材料に、と取材に来そうな不条理。ま、私自身、二階にあげられて梯子を外されたどころか、あげられたら二階がなかった、というような不条理な目にあっているわけだが(笑)。

どうも体がダルいと思ったら頭がぼーっとしてきて、喉が腫れてきた。風邪をひいたぽい。あわてて風邪薬をのんだら、その鎮静成分でさらに頭がぼーっと。仕事手につかず、明後日のインタビューのレジュメ作ったのみ。テレビで『相棒』の再放送など見る。さがみ典礼のCM(新聞編)http://www.alphaclub.co.jp/funeral/cm/の左とん平、奥さんが香典だの喪服だののことを言ってるからたぶん夫婦に近しい人物が死んだのだろうが、なぜあんなにニコニコしているのか。よほど嫌いな奴だったのか(笑)

風邪の症状、重りもせぬが回復もせず。今日は下北沢に芝居を観にいく予定だったが、大事をとって早めに酒飲んで寝ることにする。まあ、芝居観たって酒飲んで寝るのだが。

風邪っぴきなのでセイのつくものを食おう、とカムジャタンを作るが、冷蔵庫に残っていたスパムやモヤシなど昨日のブテチゲの材料ももったいないとぶち込んだので、“ジャガイモを入れたブテチゲ”になってしまう。ニンニクを倍量。

食べていたらT社O氏から電話。企画通ったので来週打ち合わせを、とのこと。あ〜、通っちゃったよ、とバチあたりなことを思う。これが本業なのだし、この出版不況の中、企画が通ったらもっと喜ばないといけないのだが、これで今年の年末は公演と執筆で地獄の様相を呈すること確定。

食べたもの。朝:サラダ、豆腐ステーキ。昼:横綱飯(卵飯にネギ、鰹節、海苔)。夜:カムジャタン、明太子マスカルポーネ。横綱飯は黄身のみを用いるのだが、うっかり全部割り入れてしまったので台無し。やはり頭がボヤけている。酒もあまり飲まず。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa