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2012年8月13日投稿
コミケ御礼&偽札騒動
コミックマーケット82最終日、予報では雨で寒いとか聞いていましたが
そこはオタク晴れのジンクス通り、午後にはピーカンの酷暑と
なりました。そんな中ご来場下さったみなさま、ありがとう
ございます。暑さも湿気もものかは、この数年で一番の売上げ
になりました(まあ、新刊が多かったこともありますが)。御礼申し上げます。
しかし、今回の一番の大ネタはやはり、偽札騒動でしょう。
隣のサークルさんが大喜び(?)でツイッターにつぶやいて一斉に
広まったため、一時は私の名前がツイッターのトレンドに出て、
ナニゴトかと思って辿った友人もいたようです。
あれは一般入場が始まってすぐか、または直前の時間でした。
ちょっとお客様が立て込んで、応対に追われているとき、まだ若い、
20代後半か30代前半の男で、黄色いシャツを来ていた人物が
列に並び、すぐには買わずに、他の人に順番をゆずったりしていました。
ちょっと怪しい挙動だなとは思いましたが別段気にとめずにいたら
新刊の『唐蔵』を一冊買って、わきにいたスタッフに千円札を
渡し、私にサインを求めました。実に大胆不敵というか、ずうずうしい(笑)。
ドタバタしていたので一字、書いた文句の文字を間違えてしまい、訂正しました。
その訂正の入ったサイン本を持っているのが犯人です(笑)。
彼が姿を消してすぐ、スタッフが
「これ、変ですよね?」
と気がつき、確認してみると、手ざわりが全然違うぶ厚い紙だし、
透かしもない。あきらかな偽札でした。
その場を通りかかったコミケスタッフに事情を説明、一応、その
札はコミケ実行委員会に預けましたが、しばらくして戻ってきて
「被害者である唐沢さんの方で届け出を」
と言われ、返されました。終了後、打ちあげをやった自宅近くの
交番に私のスタッフが届けましたが、コミケのコの字もしらない
警官で説明に大苦労だったそうです(笑)。おまけに、
「札が使用された湾岸署に連絡してくれ」
と突っ返されました。何と迷惑な話だ。
コミケというところはご存知の通りさまざまなお札が乱れ飛びます。
二千円札がいまだに普通に流通している場所でもあります(笑)。
ただ、この札はあきらかに普通の紙幣とは紙質が違う(同人誌
関係者は紙にはくわしいです。聞いたら110kgくらいだとか)。見た
だけではちょっとわかりにくいですが、さわればすぐに気づきます。
間違ってお釣りで貰った札を使ったとは考えられません。
しかし、作ったのが千円札というのがちょっと首をかしげさせ
ます。高額紙幣で釣り銭をサギする、というのが偽札使用の常套
手段でしょうが(実際、以前のコミケでは五千円札の偽札が出たという話
です)、千円ではちょっと儲けがなさすぎる(報告してすぐ館内放送で
注意がうながされたので、それ以上は持っていたとしても使えなかった
でしょうし)。
サインを求めたということは、最初から対象が私で、こちらを
からかおうという愉快犯だったのかもしれません(いわゆるアンチ
という連中で、ここ数年に亙り、いろいろニセ情報を流したりして、
迷惑行為を仕掛けている者がいます)が、それにしたって通貨偽造
は通貨偽造。捕まって訴えられたら無期または三年以上の懲役に
なる犯罪ですよ。リスク大き過ぎやしないかねえ?
まあ、何にせよなかなかのネタを提供してくれたのは事実です。
友人たちは
「さすがヒキが強い」
とか
「ネタの方で飛び込んできてくれるとはうらやましい」
とか
「ニセモノなのに目が吊り上がってない、黄色いマフラーでない」
などと他人事と思ってはしゃいでますが(笑)、あの黄色シャツ男に
“ありがとうございます”とお礼をいったかと思うと
実に腹立たしい(笑)。
いつまでもこんなもの手元に置いておきたくはないのですが、
今週は出版社との大事な打ち合わせやスタジオ収録があって、湾岸
まで足はなかなか運べないんだよな。
さすがに湾岸署なら、コミケのことは詳しいだろうから説明の
必要はないと思いますが……(笑)。