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2012年4月11日投稿

つぶやき日記(4月1日〜10日)

2012年4月
1日
某漢方薬をのんだら、飲んで数分も経たないうちに、効いてきたかと思われる兆候あり。漢方の本には、漢方薬は「証」があえばそういうこともある、と書いてあるものもあるが、4月1日ということもあり、どうもプラシーボっぽい。

1日
爽やかな春の空春の風。だけど今日は一日、暗い劇場の中で演劇祭鑑賞。実に楽しみ。

1日
演劇祭最終日1本目オパンポン創造社『ストラーイクッ』。座った席の脇のスペースにいきなり白塗りほぼ全裸男が登場したときは「ついにこの演劇祭にもアングラが応募してきたか!」と驚いたが、なんと王道恋愛劇だった。驚き!

1日
演劇祭、最初の一本が終わってから次のまで時間があったので、たまたま前の劇場でかかっていた芝居『ジョギリ婦人』が面白そうだったので飛び込みで観劇。一日二本のハシゴはやったことあるけど三本は初めて。

1日
吉報、下北沢のケンタ、商店街で再開!喜んでいたら、リビジョンの時に行ってお気に入りになっていたラーメン店『中村屋』がたった一年で閉店。

1日
演劇祭二本目Team→ネイムレスダンス♪『ニジノムコウ』。とにかく元気。二時間を全員動き回り走り回り叫び回り。観賞後審査会議で、「あの汗に何か賞をあげよう」ということになる。この完全燃焼感も演劇のひとつの魅力、いや足抜けを不可能にさせる魔力なのだ。

1日
審査員評がいつも三者ではっきりわかれる。討論、とまではいかないが議論は毎回かなり尽くしています。インチキやエコヒイキは絶対ないことは保証つき。

唐沢俊一賞は私が自腹を切って賞金を出す賞で、今回はKENプロデュースさんの『白と黒とその泡と』の中に出てきた、転がり出る遺体役に。優勝が空間偽装実験室の『題「未定」』。オパンポンは最優秀脚本・俳優賞。おめでとうございます!

1日
演劇祭打上げ、朝まで。『ぴあぴあ』、メニューがこないだ一新されたのだが、今日見たら何品か人気メニューが戻っていた。変更が不評だったのか?

2日
週刊新潮インタビュー。猫ひろし問題。あちゃ、微妙だなと思いつつ、右の方々よりにもWAHAHA本舗よりにもならない視点で話す。「まとめに使えるような意見」を話すのが私のインタビュー時のモットー。

3日
7月公演の打ち合わせで島敏光氏といろいろ話す。やはり経験豊富な人は頼もしい。アイデアちょっと話したらかなりノッてきたので、ここのところでは遊んでください、と言っておく。

3日
夕刻より爆弾低気圧。母は明日から札幌。今日でなくてよかった。運のよさよ。とはいえ、今朝、チケットを間違えて3月4日でとっていた(2月に購入)ことに気がついてあわてて買い直しに行ったのだがw

3日
ヘクトパスカルという単位を聞くといまだに「ミリバールの方が語感がよかったなあ」と思ってしまう。

3日
名門・山水電気が経営破たん…支援会社の倒産で (読売新聞 - 04月02日 19:34)をチェックしました。(詳細)
タモリのハナモゲラ講談「枯山水のステレオの庭」という文句があったなあ。もっとも、ハナモゲラ自体、タモリがそんなことをやっていた芸人だったともう知らない人の方が多い時代だからなあ。

4日
昨日は爆弾低気圧あるを期して打ち合わせを1時から2時までに集中させ、帰りに食料を買い込み、家で仕事して、いよいよ低気圧到来で眠くなったので少し寝て、起きて夕飯を作り、ビデオで映画見ながら食べて酒飲んで寝た。あまりに準備万端整えすぎて、嵐の夜というイベント性を何も体験できなかったのが不満と言えば不満人生もそんなもの。

4日
ロフトの歴史を平野悠と語れという注文が来たと思ったら、アニドウの歴史をなみきたかしと語れ、という注文も来た。なんだろう、みんなもう人生のまとめに入っていますか?

4日
明日は7月公演の出演予定の役者さんの面接。しかる後、会社の倉庫の下見。さらにしかる後、ルナ公演初日見舞い。セイをつけるため、今夜はアワビ(バカ安売りだった。ホントにアワビか、これ?)。

4日
仕事のBGMに東宝特撮映画テーマ集を繰り返し聞いているのだが、「うむ、名曲だなあ」と思うのは1位『世界大戦争』序曲(團伊玖麿)2位『ガス人間第一号』(宮内國郎)3位『モスラ』(古関裕而)4位『妖星ゴラス』(石井歓)で、5位にようやく伊福部昭の『キングコング対ゴジラ』が来る。ちょっと意外。まあ、伊福部マーチは嫌というほど聞きすぎているからな。ちなみに私の伊福部紹ベストは東映の『わんぱく王子の大蛇退治』。

4日
インタビュー受けたり記事を書いたりした雑誌が順次届くのだが、整理全く出来ず、いつしかたまってまとめて捨てるということに。読まないまままぎれてしまうものもある。もったいない。

4日
アワビのステーキは成功だった。もっとも、殻から外して周囲のビラビラを削ったら赤ん坊のこぶしくらいにしかならなかったが、それでもアワビはアワビ、キモはキモ。日本酒とバタとニンニク、コショウで味付けして、キモもソテーして。濃厚な身を味わったあと、キモを口に放り込めば、うーん、エクスタシー。

5日
古典を読むなら旺文社文庫に限る。学生向けの懇切丁寧な解説がすぐその頁に附されているから一々巻末を見る必要がない。シェイクスピアなんて、この解説だけで演出台本になる(大山俊一・敏子の訳を「勉強用で上演用ではない」とウィキには書いてあるが、そんなことはない。むしろ他の翻訳ではわからぬ舞台上での所作までちゃんと解説してある。シェイクスピアを初めて演出しようと思う者は大山訳を読むべし)。

5日
品川にて7月公演出演者と打ち合わせ。今まで知っている役者さんとは全くタイプが違う人で、生活と舞台を両立させているやり方に感心。いや、俺がつきあってきたのが特殊すぎたのか(笑)。

6日
昨日は4日にトンだ倉庫下見をした。それに関連して、ここ1ヶ月、モヤついていた問題が解決。ホッとする。とはいえ旧のままだとまた絶対同じトラブルになると思うので意識を変えねば。

6日
昨日の『徳川家太郎』、面白かったが発声からダメな人ちらほら。あそこの劇場は案外声が吸われて後ろまで届きにくい。せっかくのギャグがお客に届いていない人がいる。舞台ツラギリギリまで出て正面向いて語らないとダメ。劇場の特性に合わせて芝居は変えないといけません。

思えばギリシャ劇もシェイクスピアものも歌舞伎も、当時の劇場構造から割りだされた演技、エロキューションなのだ。

6日
『放射能のものさし』http://togetter.com/li/270049とにかくここに揚げられているデータを頭にたたき込んでおくこと。これでなお「不安に思う市民が一人でもいる以上瓦礫は受け入れられない」とか言っていたら、そもそも何も食えなくなる、外に出られなくなる、生活できなくなる。そのストレスで人は患う、寿命を縮める。放射線は数ある生活リスクのうちのひとつ。特別扱いすべきものではない。

6日
平野悠店長との生放送、平野さん丸くなってしまっていて苦笑。ほとんどの話題を楽屋で二人ですでに話してしまったこともある。その後、スタッフたちとの韓国料理屋での飲み会でまた盛り上がり。盛り上がり度はここが一位、楽屋が二位、放送が三位。ダメじゃないか(笑)。

7日
メールやりとり、7月の出演者、さらに二人、仮押え完了。集客安定にはかなり寄与してくれそうな人たちなので一安心。

7日
朝昼兼用でホットドッグ作る。キャベツのカレー炒めを使うのは大阪風なのか。私は『テロリストのパラソル』で覚えたんだが。

7日
夜は打ち合わせ、某フレンチレストランにて。サザエとマダコのエスカルゴ風、フランス産地鶏の煮込み、オマール海老のスチーム。店の作りの仰々しさに驚く。打ち合わせ相手曰く「不倫カップルの御用達」だとか。

7日
打ち合わせで出た某外食ビジネスの経営者の話。一等地で営業したいというので、駅前の銀行のATMを立ち退かせて開店したのに、まったくお客が来ない。経営者は「寒いから客が来ない」「暑いから客が来ない」「雨が降ったから客が来ない」「駅前で工事しているから客が来ない」「東北で地震があったから客が来ない」と言い続け、ついに「何だかわからないが客が来ない」と言った段階で出資者も金の引き上げを決意したとか。「日本全国客が来ない音頭」。

8日
下北沢に出かける前にやらないといけないことが山ほど〜と思ってベッドから出ていろいろやって、さて済んでみると時間があまってしまって、ちょっと手持ちぶさた。

8日
ルナ公演『徳川家太郎』第二部千秋楽(二日替わり)。一部に比べて格段の面白さ。やはり本題にかかわるキャラがからんでこないとな。自分の芝居に出る予定の人が登場するシーンはつい、品定め的に見てしまうが、全員好演で笑いをとっている。我が人選眼の確かさに満足。

8日
マチネだけだったので、その後、出演者有志打ち揃って花見へ。劇場から歩いて15分の北沢川緑道。きれいに整備された川(再生水を使った人工川)の岸に植えられた桜並木を目当てに、シートを敷いて鍋をする人、焼肉をする人たちなどで大にぎわい。

途中で、以前ルナ公演に出てくれたこともあるダンサーの子も、ペットのセキセイインコと一緒に加わり(インコの篭とマッコリのボトルを下げての花見散歩中にばったりだった。犬連れて散歩という人は多いがインコ連れてというのも珍しい)、その後音響の星くん照明の森さん加わり、琴ちゃん加わり岡っち加わり。

今日の舞台でのエリックの大ハズシなどをネタに大いに盛り上がったが、しかし陽が落ちるとやはりまだ寒い。それでも三々五々、人が集ってくるのでなかなか解散できない。7時まで結局いて、その帰り、暁雅火、大橋健一さんたち誘って焼肉屋で二次会。サービスの鶏スープに、冷えたお腹が温まってみんな
「ふああー!」
と。ここでも話が盛り上がって、10時ころ解散。今年も無事に花見が出来ました。

歯科医師(sendagiowlker氏)のトンデモ発言 - Togetterをチェックしました(詳細)
下半身露出も放射能のせい、という説を笑うのはたやすいが、われわれが自分の体を預ける医者という職種に(この人は歯医者だが)こういう非論理思考にハマる人がいる、という事実は押さえておくべきだろう。

放射能とその周辺の言説については、確かに信用できないものも多い。だが、人は往々にして、自分の不安を解消するためにその信用できなさを叩いているうちに、叩くことによる快感の方に依存が発症してしまい、叩く根拠として怪しげな情報であっても飛びついてしまう。

9日
阿佐ヶ谷ラピュタで『残酷・異常・虐待物語 元禄女系図』鑑賞。館員の女の子が『ジョケイズ』と言っていた。私は『オンナケイズ』とずっと読んできたのだが? と思って調べたら、やはりオンナケイズで正しかった。

9日
映画見たあと、阿佐ヶ谷『福寿庵』で一人飲み。荷風もどきでカツ丼に熱燗と行こうかと思ったがお腹のことを考えてご飯抜きの煮カツにする。

10日
仕事各所、GW進行間際でいろいろ滞り中。ここで焦らぬよう、臍下丹田に力を込めて踏ん張る。待つときは待たねばダメ。

連絡待ってイライラしていたところ3つのうち、2つからは連絡あった!♪あっとひとつ、あっとひとつ……数時間待ちの末、あった! 三つともまず、満足いく報告で重畳。

10日
待ちの間、旺文社文庫の『マクベス』読んでた。イギリスでの公演時の写真がいろいろ載っているが、ローレンス・オリビエは当然として、ハリー・アンドリュースだのエリック・ポーターだのという渋い60年代のイギリス映画の脇役たちが出ていて嬉しい。

10日
自然放射線レベルの高い地域でダウン症は多いのか(そして瓦礫受入問題と科学リテラシー) - Togetterをチェックしました(詳細)
genkiがあってよろしい! 放射能ビビりの男ども、爪の垢でも煎じて飲め。このminako_genkさん、自分でもかつては放射能怖い症に冒されていたのだが、勉強してそこから脱却した。こういう人の言が一番重みがある。

10日
青野武さん死去。田の中さんと同じく、生前最後のインタビューをし、生前最後の舞台を観に行っている。 高齢の方へのインタビューではそういうことはありがちとはいえ……。落ち込む。

10日
あぁルナティックシアター『徳川家太郎』公演千秋楽、お疲れさま。1話の出来がちょっとアレで、どうなることかと心配していたが2話、3話とクレッシェンドで面白くなっていったのはさすが。しかし三本全て観ると(観たのだが)料金が1万を超すというのは、観客には優しくないな。通し割引とかが欲しかったところ。

特筆すべきは岡っちによるセットだな。あれはこのレベルの公演のセットの常識を上回っていた。一月公演のときもそうだったが、岡田のこの才能はルナにとって代えがたい財産だろう。いや、役者の分野でもがんばってほしいが(苦笑)。せっかくの二枚目なんだから。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa