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2011年9月9日投稿
北海道新聞に
先日の札幌講演が北海道新聞で記事になりました。
こんな大きい扱いとは思いませんでした。ちょっとびっくり。
9月5日文化欄、寺町志保記者。
(記事内容)
と学会結成は1992年。活動の中心はトンデモ本を持ち寄り発表する
例会で、会員数は150人を超す。年に1度『日本トンデモ本大賞』を
選んでおり、20回目の今年は「ベスト・オブ・ベスト」として、人類の
月着陸はなかったとする本を選出。反論本や20周年公式記念本「トンデモ
本の大世界」(アスペクト)を刊行した。
「トンデモ本を撲滅したいわけではありません」。創設会員で札幌出身の
カルト評論家唐沢俊一さんによると、創設会員の多くは60年代に雑誌
「少年マガジン」の読み物で未確認飛行物体(UFO)や超常現象に親しんだ
世代。有害なものは批判し、ユニークな主張にはいいツッコミを入れるのが
基本という。
講演会では唐沢さんがトンデモ本大賞の歴史を紹介。創設会員で超常現象
ウォッチャーの皆神龍太郎さんが、戦後のUFO研究の盛衰と背景を語り、
「目撃情報の根本を調べることなく続いたブームだった」と両断。「そこに
『理性の光』を当てる趣味人が、と学会」と話した。
サイエンスライターの川口友万さんは、動画投稿サイトで話題になった
「ファストフードの店のフライドポテトは腐らない」などの都市伝説や疑似
科学のうそを実証する「トンデモ科学実験」の数々を紹介。「もう少し科学を
信じてもいい」と爆笑を誘った。
と学会は90年代半ば、オウム真理教事件を機に知名度を上げた。結成
10年目に米同時多発テロ、20年目に震災と原発事故が発生。本格的な
ネット時代を迎え、デマや疑似科学はばれやすくなったが、逆に口コミ的に
広がりやすくもなっている。
「トンデモを受入れる土壌は、科学者や企業、政府などは何か隠して
いるはずだという不信から生れる」と川口さん。権威に対するアンチだから
信じるのでなく、なぜそれを信じたいのか自問してみることが必要だと言う。
と学会はこれまで、皆が人ごととして笑えるよう、極端なトンデモ本を
紹介してきた。だが実際は血液型占いのように、多くの日本人が漠然と受け
入れていることの4〜6割はトンデモではないか、と唐沢さんはみる。
「だから、震災や原発事故のような事態を前にすると途端に抵抗力を失う。
僕は地震や原発の専門家ではないが、トンデモには多く触れ、人の信じやすさ
も見てきた。今後は『実は身近なトンデモ』についても伝えていく必要を
感じている」と話す。
インタビューでは私の次の新刊にからめてか、震災と原発のデマに関する
ことへの質問が多かった感じでした。
泊原発の再稼働のこともあり、北海道の人々の心にあるさまざまな不安や
疑念が、トンデモの分野にすくい取られないことを願って札幌を後にしました。
改めて、丁寧に取材していただいた北海道新聞の皆様に御礼申上げます。