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2011年7月18日投稿

南池袋怪談、無事千秋楽!

池袋シアターグリーンで7月14日〜17日まで公演しておりました
PANIC TIME produce『南池袋怪談』、無事千秋楽を迎えました!
ご来場いただきました皆様、ありがとうございました!

「友だちの友だちの友だちが今度急遽舞台をやることになったの
だけれど、脚本書いてくれませんか」
という、テレフォンショッキング的つながりで引き受けたお仕事
でしたが、あの人からあの人へ、それからあの人を介して私へ、
という人脈は、日ごろ、演劇界は狭いなあと思っていた、その狭さ
がいい方に作用したのだと思います。おかげさまで初日は立ち見が
出るほどの満席、千秋楽も補助椅子をあわてて出す盛況ぶりでした。

怪談だから、と幽霊のせいにするつもりはありませんが、脚本を
引き受けたとたん、近しい人に不幸があり、そっちの始末もせねば
ならず、脚本のアガリが大幅に遅れてしまいました。申し訳ない。

いろいろと業界の事情があって、出演者のほとんどが若い女優さん
たちで、時間もまったくない中で集められた混成メンバーでした。
私も、アテ書きでない脚本を書いたのは何年ぶりだったろうか……
何しろ、“何人役者さんが出るのか”がなかなかわからなかった、
というくらいのドタバタの中での執筆でした。

それでも何とか“カタチ”になったのは、ひとえに構成・演出、
そして照明を担当した池田圭子(宮元多聞)さんの人徳だろうと
思います。若さゆえの未熟な部分もやや、あった舞台でしたが、
それを補ってあまりあったのは全員のパワーと、池田さんの照明
技術でした。これは正直な話、私がこれまで観た全ての舞台の中
でも五指に入る見事なライティングで、
「なるほど、こういう場面でこういう照明がアリだったか!」
と何度も膝を打ちました。ある意味、一番大きな勉強をさせて
もらったのは私だったかもしれません。

池田さんの、前の企画公演の大道具だった井戸を劇場前に据えて、
製作の女の子、シアターグリーンの事務の女性、それと友人の俳優
岩田真さんが交代で貞子っぽい幽霊に扮してその中に入り、案内を
していました。炎天下で倒れそうになったそうで、ご苦労さまでした!
(井戸は観に来た某劇団が気に入ってくれて引き取っていったそうです)。

何はともあれ、怪談関係企画に携わるのは夏の醍醐味。いい夏の
経験をさせていただきました。来年もやらせてくれないかなあ。
そうか、自分で企画すればいいんだ……(笑)。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa