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2007年3月26日投稿

朝日新聞書評委員になりました

3月25日付の朝日新聞で発表されていたのでご存知の方も多いと
思いますが、このたび朝日新聞書評委員という肩書を持つ
ことになりました。
毎週日曜日の書評欄、よろしければお目をお通しください。

他の委員の方々というのがみんな大学教授とか、エラい先生
ばかりで、あきらかに私一人、浮いております。
朝日系文化人の方々とは立場も考え方もだいぶ(180度くらい)
違いますし。はっきり言って、『社会派くんがゆく!』なんて
連載をやっている人間に書評委員を依頼するとは朝日も
太っ腹だと、逆に感心しています。

まあ、朝日が私を指名して来たのも、
一人、わけのわからないのを入れておけばアクセントになる
だろう、という考えだと思います。
で、あればアクセントにいかに徹しられるか、が私の役目と
心得て、せいぜい暴れさせていただくつもりです。

新聞書評というものについて、私は以前、日記に書きました。
「昔、農家直営の八百屋に行くと、スイカの真ん中、一番甘い
部分を惜しげもなく刳り貫いて、“どうだね、一口”と、こっちに
試食させてくれた。試食は見本の最も甘いところを差し出すので
なくては意味を持たない。新聞という媒体における、しかも
400字詰め2枚弱といった文章量で、読んでいるこちらに意を
尽くすには、きちんと論理立った、アタマからの丁寧な流れで
組み立てられた文はむしろ不親切であり、そこの筆者に要求されるの
は、短い中に要点とウリどころをザクリとえぐってこちらに
試食させてくれる、その思い切りなのである」
                    (2000年7月9日)
自分がいざ、その八百屋の立場に立って、果たしてそんな思い切り
のいい評が書けるかどうか、心もとなくはありますが、
頑張ってみたいと思います。

あと、悪いんですが、直接“書評お願いします”と著書を
送られても、まずほとんどの場合、お受けはできませんので
あしからずご了承願います。知人・友人に文筆業の皆さんが
多いので心苦しいのですが、露骨な仲間褒めはさすがに
職権濫用と思いますので。もちろん、仲間うちの本であっても
本当に良い本であれば、それも区別なく取り上げさせては
いただきますが、あまり強い自薦は私のようなヘソ曲がりには
逆効果になりますのでご注意を。

なお、掲載された書評は一定期間が過ぎた後は、
こちらで読めるようです。
http://book.asahi.com/

Copyright 2006 Shunichi Karasawa